公開日:2026.08.17 更新日:2026.08.12
離婚せず不倫相手だけに慰謝料請求できる?二重取り・求償の注意点

配偶者との婚姻は続けたい一方、不倫相手には責任を求めたいと考える方もいます。不倫相手だけに請求することは検討できますが、支払後に配偶者へ負担を求める「求償」の問題など、家計へ戻ってくる可能性も考える必要があります。
不倫相手だけへの慰謝料請求は可能性があります。ただし同じ損害について二重に受け取れず、不倫相手が配偶者へ求償する場合もあるため、請求額・示談条項・婚姻継続への影響を一体で検討します。
この記事では、請求相手の選び方、共同不法行為、求償、示談条件を、2026年8月10日時点の公的情報を基に整理します。
※本記事は一般的な法制度の解説です。具体的な見通しや対応は個別事情により異なるため、公開前に岩澤 千洋弁護士の監修を受けてください。
目次
不貞の責任と請求相手の関係
不貞行為について配偶者と不貞相手が共同で損害を生じさせたと評価される場合、被害を受けた配偶者は一方または双方への請求を検討できます。ただし損害を超えて重ねて受け取れるわけではありません。
- 不貞相手の故意・過失
- 不貞前の婚姻関係
- 配偶者・不貞相手からの既払い
- 婚姻を継続するか離婚するか
誰へ請求するかは感情だけでなく、証拠、回収可能性、夫婦関係への影響から選びます。
不倫相手だけへ請求する前の確認
配偶者への追及をしない方針でも、事実確認と証拠保全は必要です。配偶者が不貞相手の説明へ協力する可能性や、家計から実質的に負担する可能性も検討します。
- 不貞相手の氏名・住所を確認する
- 既婚者と知っていた証拠を整理する
- 配偶者からの支払い・贈与の有無を確認する
- 夫婦間で今後の関係と再発防止を話し合う
求償と家計への影響
不倫相手が慰謝料を支払った後、共同で責任を負う配偶者へ負担分を請求することがあります。配偶者と家計が同じ場合、結果として家計から出金される可能性があります。
- 不倫相手と配偶者の責任割合
- 求償権を放棄する条項の有無
- 配偶者と同一家計か別家計か
- 示談金の支払原資

請求のために必要な証拠
離婚しない場合でも、不貞行為と精神的損害を説明する必要があります。夫婦関係が破綻していなかったことや発覚後の影響も資料化します。
- 不貞を示す写真・メッセージ等
- 不貞相手の既婚認識を示す資料
- 婚姻生活・同居状況が分かる資料
- 発覚後の通院・別居・協議記録
請求・交渉・示談書の流れ
不貞相手へ書面で請求し、事実・金額・支払方法・今後の接触を協議します。示談書では、清算条項が誰とのどの紛争を対象にするか、配偶者への求償をどう扱うかを明確にします。
- 請求根拠と証拠を整理する
- 請求額と回答方法を定める
- 接触禁止の範囲と例外を具体化する
- 求償・口外・違約金条項を確認する
婚姻継続中だからこその注意点
接触禁止条項が勤務先での不可避な接触まで禁じると、履行が難しくなることがあります。また、配偶者との関係修復を慰謝料だけで実現できるわけではありません。
- 配偶者との再発防止策を別に考える
- 現実に守れない接触禁止を設けない
- 示談後の追加請求条件を曖昧にしない
不倫相手への請求と、配偶者との婚姻関係をどうするかは、関連しますが別の課題として整理してください。
よくある質問
Q. 離婚しなくても不倫相手へ慰謝料請求できますか
A. 婚姻を継続する場合でも請求を検討できます。ただし離婚に至った場合とは損害評価が異なり得るため、夫婦関係への影響を確認します。
Q. 配偶者には一切請求しなくてもよいですか
A. 請求相手を選ぶことは可能ですが、不倫相手から配偶者への求償や、既払いとの関係を確認する必要があります。
Q. 不倫相手から受け取った後に配偶者へも請求できますか
A. 同じ損害について二重に受け取ることはできません。受領額、清算条項、残る損害を確認して判断します。
Q. 接触禁止の約束に違反したら必ず違約金を取れますか
A. 条項の内容、違反事実、違約金額の相当性などが問題になります。連絡・勤務上の接触など、対象行為を具体的に定めてください。
まとめ|求償と夫婦関係まで見通して請求する
不倫相手だけへの請求は選択肢になりますが、既払い、二重回収、求償、家計、接触条項を見落とすと期待した解決にならないことがあります。
岩澤法律事務所は、宮崎市橘通西にある法律事務所です。婚姻を続ける場合の不倫相手への請求について、証拠と求償・示談条件を整理します。 離婚・男女問題と相談の流れをご確認のうえ、お問い合わせフォームからご相談ください。
このコラムの監修者
岩澤法律事務所
岩澤 千洋弁護士宮崎県弁護士会所属
日々の生活で生じる悩みの多くは法的な問題に分析することができ、何かしらの法的な解決(目的地)を見つけることができます。まずは、お気軽にご相談ください。どのような問題であれ、何事も依頼者の方の立場利益を第一に考えて、できる限り依頼者の方の利益にかなう解決(目的地)に向けて最善の努力をいたします。