公開日:2026.08.25 更新日:2026.08.12
配偶者が財産を隠しているかも?離婚前に確認する資料と調査方法

配偶者が財産を開示せず、財産分与の対象額が分からない方にとって、この問題は結論だけでなく、何を確認してどの順序で動くかが重要です。焦って相手へ連絡する前に、事実と資料を整理しましょう。
財産隠しが疑われる場合は、婚姻中・別居前に適法に確認できる通帳、郵便物、税資料、保険・証券・不動産資料を一覧化します。無断アクセスはせず、特定した金融機関等について法的な調査手続を検討します。
この記事では、制度・手続の基本、判断要素、必要資料と注意点を、2026年8月10日時点の公的情報を基に整理します。
※本記事は一般的な法制度の解説です。具体的な見通しや対応は個別事情により異なるため、公開前に岩澤 千洋弁護士の監修を受けてください。
財産分与では対象財産の特定が出発点
婚姻中に夫婦の協力で形成した財産は、名義が一方だけでも財産分与の対象になり得ます。一方、婚姻前財産や相続・贈与等の特有財産は区別して整理します。
- 別居時等の基準時を確認する
- 名義だけで対象外と決めない
- 婚姻前・相続財産を分ける
- 残高だけでなく負債も確認する
「隠しているはず」という推測だけでなく、金融機関名・支店・口座等を具体化する資料が調査の鍵になります。
最初に確認したいこと
結論を急がず、現在の状況と相手から届いた書面、これまでの経緯を時系列で整理します。口頭だけで進めず、後から確認できる記録を残してください。
- 家計からの入出金を確認する
- 銀行・証券・保険の郵便物を整理する
- 確定申告・源泉徴収・課税証明を確認する
- 不動産登記やローン資料を確認する
判断を分ける主なポイント
一つの事情だけで結論は決まりません。法律上の原則と個別事情を分け、相手の主張と自分の希望を具体的に比較します。
- 財産の存在を示す手掛かり
- 取得時期と原資
- 基準時の残高・評価額
- 移動・解約・名義変更の時期

準備しておきたい資料
資料は量よりも、日付と内容が対応していることが重要です。原本や連続した記録を保存し、違法・不適切な方法で新しい証拠を集めないでください。
- 通帳・取引履歴・送金記録
- 保険証券・解約返戻金資料
- 証券報告・配当通知
- 登記事項証明・固定資産資料
手続の流れ
当事者間で整理できない場合は、内容に応じて家庭裁判所の調停・審判、訴訟等を検討します。申立先、費用、書類は公開時点の裁判所案内で再確認します。
- 財産目録を作り不足欄を明示する
- 相手へ開示を求める
- 調停・訴訟で調査嘱託等を検討する
- 判明財産を評価し分与案を作る
進めるときの注意点
感情的な連絡や一方的な決め付けは、問題を複雑にすることがあります。安全上の危険がある場合は当事者間の話し合いより安全確保を優先します。
- 相手のネットバンクへ無断ログインしない
- 郵便物を破棄・持ち去らない
- 財産を対抗して自分名義へ移さない
証拠を集めるためでも、不正アクセスや窃取に当たり得る方法は使わないでください。
よくある質問
Q. 相手名義の預金も財産分与の対象ですか
A. 婚姻中に夫婦の協力で形成した預金であれば対象になり得ます。名義ではなく取得時期と原資を確認します。
Q. 銀行名が分からなくても裁判所が全部調べてくれますか
A. 裁判所が網羅的に探索するわけではありません。金融機関・支店等を特定する手掛かりが重要です。
Q. 別居直前に引き出された預金はどうなりますか
A. 使途、時期、金額、基準時との関係を確認します。引出しだけで直ちに対象外になるわけではありません。
Q. 相手のスマホを見てもよいですか
A. 無断解除・アカウントアクセスは法的問題になり得ます。適法に入手できる資料と法的調査手続を検討してください。
まとめ|事実と希望を分けて次の手続を選ぶ
この問題は、一般論だけでなく具体的な経緯と資料によって対応が変わります。早い段階で現在地を整理し、必要な手続を選びましょう。
岩澤法律事務所は、宮崎市橘通西にある法律事務所です。現在の状況と資料を確認し、ご事情に合う進め方を整理します。 離婚・男女問題と相談の流れをご確認のうえ、お問い合わせフォームからご相談ください。
このコラムの監修者
岩澤法律事務所
岩澤 千洋弁護士宮崎県弁護士会所属
日々の生活で生じる悩みの多くは法的な問題に分析することができ、何かしらの法的な解決(目的地)を見つけることができます。まずは、お気軽にご相談ください。どのような問題であれ、何事も依頼者の方の立場利益を第一に考えて、できる限り依頼者の方の利益にかなう解決(目的地)に向けて最善の努力をいたします。