公開日:2026.08.13 更新日:2026.08.12
不倫慰謝料の相場はいくら?金額が増減する事情と請求前の注意点

配偶者の不倫が分かったとき、「慰謝料はいくら請求できるのか」と考えるのは自然なことです。しかし、インターネット上の金額だけを当てはめると、証拠や婚姻関係の状況を見落とすおそれがあります。
不倫慰謝料に法律上の定額はなく、離婚の有無や婚姻期間、不貞の態様、夫婦関係への影響などを総合して決まります。請求額を決める前に、請求根拠と回収可能性を整理することが大切です。
この記事では、慰謝料の法的な位置付け、金額を左右する事情、証拠、請求手順を、2026年8月10日時点の公的情報を基に整理します。
※本記事は一般的な法制度の解説です。具体的な見通しや対応は個別事情により異なるため、公開前に岩澤 千洋弁護士の監修を受けてください。
目次
不倫慰謝料に一律の相場はない
慰謝料は、不法行為によって受けた精神的苦痛を金銭で評価する損害賠償です。裁判所の案内でも、相手の行為が原因で離婚せざるを得なくなった場合などに請求できると説明されています。定額表はなく、同じ不貞でも事情により結論は変わります。
- 不貞の前に婚姻関係が破綻していなかったか
- 不貞の期間・回数・態様
- 離婚や別居に至ったか
- 婚姻期間や未成年の子の有無
金額だけでなく、誰に・どの根拠で・どの証拠を示して請求するかを一体で考えます。
請求前に最初に確認したいこと
感情が強い時期ほど、相手へ連絡する前に事実関係を時系列で整理してください。証拠を示し過ぎると、その後の説明を合わせられる可能性もあります。
- 不貞を知った日時と経緯を記録する
- 配偶者との婚姻・別居状況を整理する
- 適法に入手した証拠を原本のまま保存する
- 配偶者と不貞相手のどちらへ請求するか検討する
慰謝料金額を左右する主な事情
金額判断では一つの事情だけを強調せず、婚姻生活全体への影響を見ます。相手の資力が高いだけで当然に慰謝料が高額になるわけではありません。
- 婚姻期間と不貞前の夫婦関係
- 不貞の継続期間・頻度・悪質性
- 不貞発覚後の対応や関係継続
- 離婚・別居・精神的影響との因果関係

請求のために整理したい証拠
証拠は一つで完結するとは限りません。複数の資料を組み合わせ、不貞関係、既婚者であることの認識、婚姻関係への影響を説明します。違法なアクセスや位置情報の取得は避けてください。
- 写真・動画・宿泊記録
- LINEやメール等のやり取り
- 探偵報告書や第三者の記録
- 別居日・離婚協議開始日が分かる資料
請求から解決までの進め方
まず書面等で請求し、金額と支払方法を交渉します。合意できれば示談書を作り、まとまらなければ調停や訴訟を検討します。配偶者への離婚慰謝料は離婚調停の中で話し合うこともできます。
- 請求相手と法的根拠を確認する
- 請求額・回答期限・連絡方法を決める
- 合意内容を示談書へ残す
- 不払いに備えた条項や手続を検討する
金額を優先して避けたい行動
職場や家族への暴露、脅すような連絡、相手宅への押しかけは、別の法的問題につながる可能性があります。証拠と請求権を守りながら冷静に進めることが重要です。
- SNSで実名や勤務先を公表しない
- 退職・離婚を強要する文言を送らない
- 根拠なく過大な金額を確約させない
慰謝料請求は制裁ではなく民事上の損害賠償です。相手を追い詰める行動と適法な請求を分けてください。
よくある質問
Q. 不倫慰謝料は必ず請求できますか
A. 不貞行為、相手の故意・過失、損害、婚姻関係への影響などを確認します。婚姻関係がすでに破綻していた場合など、請求が認められにくいこともあります。
Q. 離婚しなくても慰謝料請求できますか
A. 離婚しない場合でも請求を検討できます。ただし、離婚に至った場合とは損害の評価が異なり得るため、婚姻関係への影響を具体的に整理します。
Q. 配偶者と不倫相手の両方へ請求できますか
A. 両方へ請求すること自体は検討できますが、同じ損害について二重に受け取れるわけではありません。既払い額や求償関係も確認します。
Q. 最初から高い金額を請求した方がよいですか
A. 請求額は証拠と事情に照らして設定します。根拠の説明が難しい高額請求は交渉を硬直させることがあるため、解決方針と併せて検討します。
まとめ|金額より先に請求の土台を固める
不倫慰謝料の見通しは、婚姻関係、不貞の内容、結果、証拠を確認して初めて具体化できます。広告や体験談の金額をそのまま当てはめず、ご自身の事情を整理しましょう。
岩澤法律事務所は、宮崎市橘通西にある法律事務所です。不貞慰謝料を請求する前に、証拠と婚姻状況を確認し、請求額と進め方を整理します。 離婚・男女問題と相談の流れをご確認のうえ、お問い合わせフォームからご相談ください。
このコラムの監修者
岩澤法律事務所
岩澤 千洋弁護士宮崎県弁護士会所属
日々の生活で生じる悩みの多くは法的な問題に分析することができ、何かしらの法的な解決(目的地)を見つけることができます。まずは、お気軽にご相談ください。どのような問題であれ、何事も依頼者の方の立場利益を第一に考えて、できる限り依頼者の方の利益にかなう解決(目的地)に向けて最善の努力をいたします。