公開日:2026.08.16 更新日:2026.08.12
不倫慰謝料の時効はいつ?起算点と期間経過前に確認したい対応

不倫を知ってから時間が経つと、「もう慰謝料を請求できないのでは」と不安になることがあります。時効は単に不倫した日から一律に数えるものではなく、請求相手と損害の内容を整理する必要があります。
不法行為の損害賠償は、原則として損害と加害者を知った時から3年、不法行為時から20年という期間が問題になります。離婚慰謝料など別の損害を主張する場合もあるため、自己判断で期限を決めず早めに確認してください。
この記事では、不倫慰謝料の消滅時効、起算点、請求相手、完成前の手続を、2026年8月10日時点の公的情報を基に整理します。
※本記事は一般的な法制度の解説です。具体的な見通しや対応は個別事情により異なるため、公開前に岩澤 千洋弁護士の監修を受けてください。
目次
不倫慰謝料で問題になる時効期間
民法上、不法行為による損害賠償請求権には、損害と加害者を知った時からの期間と、不法行為時からの期間があります。「不倫を疑った日」「相手の氏名を知った日」「離婚した日」が常に同じではないため、出来事を分けて確認します。
- 損害と加害者を知った時期
- 各不貞行為が行われた時期
- 不貞相手の氏名・住所を特定した時期
- 離婚に至った場合の損害内容
時効の起算点は請求内容と事実関係で変わるため、カレンダーだけで結論を出さないでください。
期限確認のために作る時系列
発覚から現在までの出来事を、推測ではなく資料に基づいて並べます。複数回の不貞や長期間の関係では、行為ごとに時期が異なることがあります。
- 不貞を最初に知った日
- 相手を特定できた日
- 最後の不貞行為と考えられる日
- 別居・離婚協議・離婚成立の日
誰へ何を請求するかで確認点が変わる
配偶者への請求と不貞相手への請求では、主張する行為や損害が同じとは限りません。不貞そのものによる精神的苦痛と、離婚に至ったことによる損害を区別して検討します。
- 配偶者への離婚慰謝料
- 不貞相手への不法行為請求
- すでに受領した支払いとの関係
- 継続的な行為か個別行為か

時効を確認するための資料
証拠は不貞の立証だけでなく、いつ知ったか、相手をいつ特定したかの説明にも使います。相談時には日付の分かる原資料を持参してください。
- メッセージ・写真・調査報告書の作成日
- 相手の氏名住所を知った資料
- 内容証明・メール・交渉履歴
- 別居届・離婚届受理証明等の日付資料
時効完成前に検討する手続
請求書を送れば常に時効が完全に止まるわけではありません。催告、裁判上の請求、相手による承認、協議合意など、法律上の効果と期限を確認し、必要な手続を選びます。
- 請求内容と相手を特定する
- 配達証明付き内容証明等で催告を検討する
- 訴訟・調停等の申立てを検討する
- 相手の承認を示す支払・書面を保存する
時効対応で避けたい思い込み
口頭の話し合いを続けているだけで安心したり、内容証明を一度送れば無期限に請求できると考えたりするのは危険です。期限間近では相手の住所調査や書面準備にも時間がかかります。
- 交渉中だから時効にならないと決めつけない
- 相手不明のまま期限直前まで待たない
- 請求の対象となる損害を混同しない
時効が近い可能性がある場合は、証拠が完璧にそろうまで待たず、期限管理を先に相談してください。
よくある質問
Q. 不倫を知ってから3年たつと必ず請求できませんか
A. 誰に対するどの損害の請求か、加害者をいつ知ったか、時効の更新・完成猶予事由があるかを確認します。3年という数字だけで結論は出せません。
Q. 相手の氏名を最近知った場合はどうなりますか
A. 加害者を知った時期が起算点の判断に関わります。ただし不法行為から20年という期間もあるため、行為時期と特定時期の両方を確認します。
Q. 内容証明を送れば時効は止まりますか
A. 催告には法律上の効果がありますが、効果の期間やその後に必要な手続があります。送付だけで無期限に止まるわけではありません。
Q. 離婚してから請求する場合も同じですか
A. 離婚に伴う慰謝料として請求する損害と、不貞行為自体の損害では起算点の検討が異なる場合があります。離婚成立日を含めて確認してください。
まとめ|発覚日・相手特定日・離婚日を分けて確認する
不倫慰謝料の時効は、請求相手と損害の内容、知った時期によって検討が変わります。まず時系列と原資料を整理し、必要な法的手続を逆算しましょう。
岩澤法律事務所は、宮崎市橘通西にある法律事務所です。時効が気になる場合、発覚日や相手特定日が分かる資料を確認し、必要な手続を整理します。 離婚・男女問題と相談の流れをご確認のうえ、お問い合わせフォームからご相談ください。
このコラムの監修者
岩澤法律事務所
岩澤 千洋弁護士宮崎県弁護士会所属
日々の生活で生じる悩みの多くは法的な問題に分析することができ、何かしらの法的な解決(目的地)を見つけることができます。まずは、お気軽にご相談ください。どのような問題であれ、何事も依頼者の方の立場利益を第一に考えて、できる限り依頼者の方の利益にかなう解決(目的地)に向けて最善の努力をいたします。